夫はイクメンになれない

週末、娘(1歳7ヶ月)の予防接種を予約したと夫に伝えると、
「じゃあお金渡さないとねー」と返事をしてきた。

医療費は夫が払うことになっている我が家。カードが使える病院ならカードを渡してくるし、夫にもらい忘れた場合は領収書を以って精算してもらえるという、聞く人によってはドライな夫婦関係になり得る我が家。

実際は金銭に関わる情報がオープンすぎていて、さらにはお互いの金銭をやり取りするのに全く抵抗がないということなんだけれども……。

うん! と言おうとした私をはっ、と見て夫は「四種混合となんだっけ?」と聞いてくる。
水痘、と応えると「じゃあ水痘分だけでいいんだよねー。四種混合タダだもんね」なんて予防接種のどれが定期接種のものでそれは自治体の補助があると把握しているから恐ろしい。

しかし惜しい。水痘も先日定期接種になったのだよ、と言わずに黙っておいた。
予防接種頑張った娘と、オヤツを食べに行こう。

金銭に続いて子育てもまた情報を隠さない。
ケガしたぶつけた、いつどういうウンチが出た、食べっぷりがこうで、保育園にお迎えに行った時のリアクションや、こんな動きをしてたかまで報告してくる。

夫が。

我が家の子育ては、ほぼ夫が担当していると言っていい。
母の私は夜寝かしつけるだけ。これだって何度も夫が挑戦したのだけど、夜眠くなった娘は母親の腕以外背中を仰け反って拒絶するからしぶしぶ撤退していた。
私がオムツ交換なんて一週間に何度したかしら。「アトピーが悪化して大変だから」と夫が止めに入ってくる。

仕事から帰ると育児モードで、ご飯は娘と一緒に食べ、オムツはこまめに確認して交換し、風呂に入れたら風呂上がりに全裸で逃げ回る幼児を追いかけベビーローションを塗りたくっている。

おそらく理想とされるイクメンに間違いない。しかし育児に身を投じるウエイトが大きすぎて、イクメンという軽い音の言葉がそぐわない。
イクメン、というのは、日常生活と並行して育児を楽しむパパ、というイメージがある。

夫の場合、育児、とその部分を切り分けるのも違和感がある。オムツ交換も、絵本の読み聞かせも、興奮して走り回る幼児を追うのももはや日常生活、むしろ自分が生きている延長に娘のご飯もお世話もセットされている。

イクメンでなくて、父ちゃんでしかない。

こんなに育児参加する夫は羨ましがられるし、私もありがたく思う。
一方で「こんなに頑張ってくれてるのに私は何やってるんだ…」と自己嫌悪が増えることも少なくない。
デメリットはそこで、「私が居なくても二人で生きていけるな」なんて、いつか事故でそんな日がきてしまっても安心! と思えず、ひたすら暗く考え込んでしまう場合もあるということくらいだろうか。

「イクメン? そんなの無理になる必要ないよ。オレは自分のご飯のついでに娘ちゃんのご飯分けてるだけだから。娘ちゃんのためじゃない」

しらすご飯を喜びすぎてその美味しさを床にも分けようと米粒散布する娘の手を掴みながら、夫が言ったことがあった。
イクメンになるのは疲れるんだ、と付け加えていた。

つまりどういうことかと細かくここに書こうにもそれ以上のことは分からないが、その一言のウラが彼をイクメンでなく父ちゃんにしてるのは間違いないのは分かった。

イクメン目指すのやめましょう。
「父ちゃん」って凄くカッコイイもの。

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